【サントラ】 ブライアン・ジョーンズ/ストーンズから消えた男 [the rolling stones]
現在、日本公開中となっている映画「ブライアン・ジョーンズ/ストーンズから消えた男」（原題「STONED」）のサントラを今更ながら買ってしまいました。
（昨年11月のイギリス公開時に見た時の記事はこちら）
「ブライアン・ジョーンズ ストーンズから消えた男」公開記念盤 Premium Tribute to STONED(DVD付)
- アーティスト: オムニバス, ザ・カウンターフェイト・ストーンズ, ザ・ビーズ, ザ・スモール・フェイシズ, ジェファーソン・エアプレイン, トラフィック, 22-20s
- 出版社/メーカー: エイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ
- 発売日: 2006/07/19
- メディア: CD
映画は正直言って、及第点に一歩及ばず…という出来でしたが、ただ劇中の音楽は非常に良かったという思いが見た当時よりありました。1960年代当時の混沌と頽廃の雰囲気を良く醸し出していて、作品の世界観を形作る上で大変に効果的だったのではないかと。
その劇中使用曲ですが、ストーンズの演奏そのものからの借用は一切なし。ストーンズ楽曲からのカバーが中心ですが、それでもジャガー/リチャーズ作品となると少なめです。同梱のDVDに収録の監督インタビューによれば、ブライアンがポップすぎると評したジャガー/リチャーズ作品は、彼の映画に使うにはあまりふさわしくない、との判断があったとか。まぁそれはともかくとしても、それ以上に権利関係の問題の方が大きかったのではないかと…。
しかし、いずれにせよ使用曲のほとんどをカバー曲で通したのは結果的に悪い選択でなかったのは確かでしょうね。むしろ、この映画にはストーンズの演奏曲は合わないとすら思うほど。幸運にもカバー曲の質が高かったというのあったにせよ、この点は確かに監督の考えは正しかったと言わざるをえません。
で、そのDVD収録の監督インタビューですが、これがなかなかに興味深い。なかでも、ブライアンとストーンズのレコーディングシーンを実は大幅にカットしていたことを吐露していて、それが個人的に意外な事実だったからです。なんでも、この映画はローリング・ストーンズの映画ではなく、ブライアン・ジョーンズ個人を描いたものだから…というのがその理由。一見、もっともな理由ですが、しかし以前にも書いたように、あの時代のストーンズを描ききらずにブライアン個人を描くというのはどだい無理があるように思えるんですけどね。ただ、劇中でストーンズの内幕にあまり触れなかったのはてっきり技術的な問題（やっぱりモノマネみたくなってしまうしねぇ）のせいだと思っていたので、撮るには撮っていたというのは何とも意外でした。
あとは、同じくDVD収録の予告編も良くできています。この予告編だけなら文句のつけようが無いほど（笑）。
きっと今後、映画本編のDVDも発売されるんでしょうけど、さすがにそこまではちょっと買う気にはなりにくい…（苦笑）。サントラは本当に良い出来なんだけど。
ローリング・ストーンズは大学になってからちょっとかじった程度で、ブライアン・ジョーンズまで遡って聴いたことがなかったのですが、bone-shakerさんの映画評に従い、レンタルＤＶＤで観ようかなと思った次第です。（笑）
ロックバンドを描いた映画は数々ありますが、本人（ブライアン･ジョーンズ）が既に亡くなっているとはいえ確かに現存するグループのことを描くというのは色々規制もあるんでしょうね。
ところで、wikipediaにブライアン・ジョーンズのことが書いてあったので見たのですが、C.W.ニコルが高校の同級生でブライアンに柔道を教えたりした、などと書いてあってちょっと笑えました。
by うつぼ (2006-09-01 23:24)
そうですね～、確かにレンタルDVDで見るのが妥当な作品と言えるかもしれません。やっぱり、なかなかロックバンドやロックスターを描く映画というのは難しいのだろうと思わされますね。実際この手のジャンルで成功した映画って数少ないですし…。
ちなみに、C.W.ニコル氏の逸話は初耳です。そんな事実があったんですね～（笑）。Ｗｉｋｉｐｅｄｉａって、意外な新事実とかがさりげなく載っていたりしてなかなか笑わせてくれますよね。
by bone-shaker (2006-09-02 00:45)